薬剤師パパのつぶやき

アラサー薬剤師。1児の父。家作りに奮闘中

【お薬相談】子どもが薬を飲まない!薬剤師が教える薬の飲ませ方

こんちには、もっぴです。

しばらくは薬剤師らしいことを書いていこうかなと思います。

 

今回のテーマは

「子どもへのお薬の飲ませ方」です。

 

これも薬局で働いている中でよく質問される事項です。

お子さんへどうやってお薬を飲ませたらいいのか、困りますよね。

お薬好きな子もいれば、嫌いな子もいます。

この記事で少しでも子育てに悩む方々の助けになればと思っています。

ポイントにわけて解説していきます。

 

言葉をしっかりとかけてあげる

お薬を飲ませるために一番大事なのは子どもにお薬を飲むことの必要性を納得させることです。子どもが納得して薬を飲んでいるか、そうでないかは重要なポイントになります。

納得させるなんて無理!と思うかもしれませんが、3歳をこえてくるとある程度言葉を理解し始めます。なぜをお薬をのまないといけないのか、しっかりと説明をしてあげれば、なんとなくでも理解してくれます。

例えば、「このお薬をのめば、つらいのが楽になるよ」とか「ママは心配だから、薬をのんで早く良くなってほしい」などの言葉でお薬を飲むことの意味を伝えてあげましょう。実際にそれで症状がよくなれば、お子さんはお薬は体をよくするために、つらいのを治すために飲むんだということを理解してくれるでしょう。

お薬を飲めた後はしっかりとほめてあげることも大切です。ちゃんと飲めたら「えらいね、よくがんばったね。ありがとう」とほめてあげましょう。

 

ネガティブな言葉は使わない

「お薬を飲まないとダメだよ」「飲まないと遊ばないよ」などあまりネガティブな言葉は使わないようにしましょう。お薬を飲むことがネガティブなイメージとして残り、薬嫌いになってしまうことがあります。

なので「お薬を飲んでよくなったらたくさん遊ぼうね」「お薬をがんばって飲んだら、好きなお菓子を買ってあげるね」など子どもがポジティブにとらえられる言葉を使うようにしましょう。 薬を飲むことをパパやママが強制するのではなく、早く良くなって遊べるように、子どもが自主的に飲めるような言葉がけを心がけましょう。

 

お薬を飲みやすくするコツ

粉薬の飲ませ方について

「飲むのが苦手です」という声が多いのは粉薬です。

特にその中でも抗生剤が苦手というお子さんも多いでしょう。

粉薬の飲ませ方についてポイントがいくつかありますので参考になればなとおもいます。

 

抗生剤はなぜ苦いのか

いわゆる抗生剤と呼ばれる薬はもともとの薬の味が苦いことがほとんどです。

子どものほうが味覚が敏感といわれているので、その苦みを感じやすいのは当然ですね。

基本的に抗生剤は苦みを軽減するために、甘いコーティングを施されています。これをマスキングといいます。各製薬会社が努力して、苦みを感じにくくするように工夫をしています。

 

ポイント1:水やジュースに溶かす場合はすぐに服用する

先に述べましたが、抗生剤は甘くコーティングされています。しかし、そのコーティングは水やジュースに溶かすことで少しずつはがれていきます。時間が経過するにつれて、徐々に甘いコーティングがはがれて、もともとのお薬の苦さを感じやすくなっていまうのです。

そのため、水やジュースに溶かす場合はすぐに服用するようにしましょう。またその際は可能な限り少量にするように心がけましょう。水やジュースの量が多いと飲み切るまでに時間がかかってしまいます。

加えて、水に溶かす際は問題ないのですが、ジュースに溶かす場合は注意が必要です。抗生剤によっては相性の悪いものがあるからです。甘いコーティングがすぐにはがれてしまう組み合わせだったり、そもそもお薬が体に吸収されにくくなってしまう組み合わせもあります。代表的な例を示しておきますので、参考にしてください。

 

 ・クラリス(クラリスロマイシン) と オレンジジュースなどの酸味のあるもの

 

これはお薬の甘いコーティングが取れて苦みが強くなってしまう組み合わせの最も代表的なものです。基本的にオレンジジュースやヤクルトなど乳酸菌飲料の酸味のある飲み物と組み合わせると苦みが強くなってしまう薬が多いので、注意してください。

 

ポイント2:液体以外と混ぜてもOK!

水やジュースに混ぜて飲むことが難しい場合ですが、液体と混ぜなくてもよいです。例えばチョコアイス、プリン、練乳、服薬補助ゼリーなどです。

アイスは口の中が冷やされるため、苦みを感じにくくなる効果もあるようです。

プリンやゼリーを使用する場合は薬を挟み込んで飲ませてみるようにしましょう。また抗生剤の場合に使用する服薬補助ゼリーは抗生剤用のチョコ味を使用するようにしてください。

 

ポイント3:ジェネリック医薬品(後発医薬品)を選ぶ

ジェネリック医薬品は飲みやすさの工夫がされていることがほとんどです。飲みやすい味になっていたり、水に溶けやすくなっていたりしています。中には濃度を高くすることで薬の量を減らすことができるものもあります。

子どもの医療費は自治体公費によって窓口負担がない場合がほとんどでしょう。お金がかからないから、安い薬(ジェネリック)を選ぶ必要はないと思っている方も見かけます。医療費負担としては変わりはないのですが、薬の飲みやすさという観点からすると改良されている場合が多いので、選択肢の一つとして考えてみるのもよいでしょう。

先発品はイチゴ味、ジェネリックはバナナ味というお薬もありますので、子ども自身に味を選択させてもよいかもしれません。味については薬局により取り扱っているお薬が異なるので利用している薬局の薬剤師に相談してみましょう。

 

以上、粉薬の飲ませ方のポイントをまとめてみました。

いろいろ雑多に記入してしまったため、ごたごたしてしまい申し訳ありません。

 

長くなってしまったので今回はこのあたりで。

質問等ありましたら、気軽にご連絡ください。では、また。